2022.12.26

医療情報システムとは?種類や導入メリット・注意点などを解説

医療情報システムとは?種類や導入メリット・注意点などを解説

「医療情報システム」は、病院で扱う医療データを管理するためのコンピュータシステムです。

病院ではカルテや会計など、さまざまな情報を厳格に管理する必要があります。しかし、従来の手作業や口頭による情報管理は管理と共有に手間がかかり、人為的ミスの発生リスクがあることが難点でした。医療情報システムを導入することで、ヒューマンエラーの発生予防や情報共有が容易になり、病院の業務全体の効率化が図れます。

この記事では、医療情報システムの概要や、導入するメリットと注意点(デメリット)について解説します。

医療情報システムとは

医療情報システムとは、病院で扱うさまざまな情報をコンピュータで管理するためのシステムです。

病院の各部門では、カルテや検査、調剤や会計など多岐にわたる情報(データ)を管理しています。医療情報システムは、これまでアナログ形式で管理していた情報をデジタル化することで、データ管理と共有を効率的に運用できます。アナログ形式での管理と比べて、大幅な業務効率化が図れることが魅力です。

厚生労働省が発表した『医療分野の情報化の推進について』によると、例えば、「電子カルテ」に代表される医療情報システムは普及率が年々高まっています。

■電子カルテシステムなどの普及状況の推移


引用元:医療分野の情報化の推進について |厚生労働省

公表資料によれば一般病院の場合、電子カルテシステムの普及率は、平成20年に14.2%だったものが令和2年には57.2%と急速な普及を見せているのです。病院の業務効率改善を目指すのであれば、医療情報システムの導入は現在では必須といっても過言ではないでしょう。

主な医療情報システムの種類

  • 電子カルテ
  • オーダリングシステム
  • レセプトコンピュータシステム
  • PACS(医療用画像管理システム)
  • 検査システム
  • 調剤システム

電子カルテ

「電子カルテ」は、医師が診療記録として記録するカルテを電子化し、保存・管理するシステムです。医療情報システムの中心的な存在であり、医療機関への普及も進みつつあります。電子カルテ化により、カルテ作成時間の削減や患者の待ち時間短縮につながります。

電子カルテには、安全性の向上も見込めることがポイントです。厚生労働省の『医療情報システムの安全管理に関するガイドライン』では、「真正性」「見読性」「保存性」という3つの原則が定められています。電子カルテは、システムのセキュリティ対策によって、これらの原則を遵守しやすくなります。

オーダリングシステム

「オーダリングシステム」は、検査・レントゲン撮影・調剤など、医師や看護師からの指示を電子データとして管理するシステムです。口頭による指示と比べて、人為的ミスを大幅に軽減できるうえに、診療業務の効率化も見込めます。

レセプトコンピュータシステム

「レセプトコンピュータシステム」は、レセプト(診療報酬明細書)の作成を効率化できるシステムです。医療事務では、健康保険組合などに診療報酬を請求するために、書類を作成する必要があります。レセプトコンピュータシステムを導入すれば、アナログ管理と比べて事務作業の手間とコストを省けるうえに、診療報酬の改定にも柔軟に対応できるようになります。

PACS(医療用画像管理システム)

「PACS」は、MRIなどで撮影した画像を保管・管理・送信できるシステムです。近年の医療現場では、CR・CT・MRIなどの画像撮影装置の技術の向上と普及により、大量の画像を扱う必要があります。しかし、大量の画像フィルムをアナログ管理するのは困難であり、紛失のリスクもあります。PACSを導入すると、フィルムを電子データとして管理できるため、画像の管理や共有の効率化、より安全な管理が可能です。

検査システム

「検査システム」は、主に臨床検査データを保存するためのシステムです。臨床検査には、血液検査・尿検査・心電図・聴力検査など、さまざまな種類がありますが、先ほど説明した電子カルテと組み合わせることで、検査の指示から結果の取得までの流れを自動化できます。取り違えや転記ミスなどのヒューマンエラーの予防にも役立ちます。

調剤システム

「調剤システム」は、前述した「オーダリングシステム」で入力した処方箋をもとに、処方薬を調剤するシステムです。また、万が一の処方ミスを防ぐための「飲み合わせチェック」や、患者への薬剤の指導をサポートする機能を備えたものもあります。

医療情報システムを導入する3つのメリット

ここからは、医療情報システムを導入するメリットについて解説します。導入メリットを整理すると、主に以下の3つが挙げられます。

  • 業務効率が改善する
  • 情報の共有がしやすくなる
  • カルテ記入の間違いなどを防げる

それぞれ詳しく見ていきましょう。

業務効率が改善する

医療情報システムの導入により、診療の予約から会計までのさまざまな業務がスムーズに進みやすくなり、業務効率が向上します。例えば、レセプトコンピュータシステムを導入すると、レセプト作成業務の負担が減り、ほかの業務に費やせる時間が増えます。病院の業務全体が効率化すれば、患者の待ち時間が短くなって満足度も高まるでしょう。

情報の共有がしやすくなる

医療情報システム、特に電子カルテを導入すると、患者の情報を電子データとしてコンピュータ上で管理できるようになるため、医師・看護師への情報共有がしやすくなります。

カルテを紙で保管していると、必要なときにすぐ取り出せず、探す際にも手間と時間がかかることがあります。電子カルテであれば、全ての情報をデジタルデータとして保管するので、検索や絞り込みも簡単。効率的に患者のデータにアクセスでき、より迅速で臨機応変な対応が可能です。

カルテ記入の間違いなどを防げる

紙のカルテは、書き間違い・読み間違いなどのヒューマンエラーが起きることがあります。一方、電子カルテはコンピュータで入力・表示する電子データなので、手書き文字にありがちな「判読できない文字」や「誤読」のリスクを下げられます。

また、調剤システムでは用法用量や併用禁忌などのチェック機能が備わっているため、安全性の高い診療・処方体制の構築が可能です。

医療情報システムを導入する際の3つの注意点

ここからは、医療情報システムを導入する際の注意点について見ていきましょう。ケースバイケースではあるものの、よくある主な注意点は以下の3つです。

  • システム操作に慣れるまでは作業時間をとられる可能性がある
  • システム運用コストがかかる
  • 停電になると使えなくなる

それぞれ詳しく解説していきます。

システム操作に慣れるまでは作業時間をとられる可能性がある

医療情報システムはITシステムであり、さまざまな機能を備えているため、現場で使いこなせるようになるまでには時間がかかります。導入後しばらくは、思ったほど業務効率化の効果を得られないこともあるでしょう。適切に運営して少しでも早く導入効果を出すためには、導入前の研修実施や、ベンダーの導入サポートサービスを利用するのがおすすめです。

システム運用コストがかかる

システム運用には月額費用などが発生するため、一定のコストがかかります。導入費用(イニシャルコスト)はもちろん、毎月のライセンス料や運用コスト(ランニングコスト)などが必要です。どの業務範囲まで医療情報システムでカバーするのか、導入システムの機能性によってコストは大きく変わるため、病院の規模や課題に応じて適切なシステムを選定する必要があります。

停電になると使えなくなる

医療情報システムはコンピュータシステムなので、停電になるとシステムが停止してしまいます。停電が長時間続いた場合は、病院の業務全体に支障が出ることもあります。紙カルテを運用できる体制も残しておくと、万が一のときも対応しやすくなるでしょう。

また、災害やシステムダウンが発生するとデータ消失の懸念があるため、システム導入時には、非常時のサポート体制がしっかりしているシステム・ベンダーを選ぶことが重要です。

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医療情報システムを導入することで、病院経営・患者治療に関するデータを効率的に管理・共有しやすくなります。結果的に業務効率や作業品質が改善し、より顧客満足度が高いサービスを提供できるようになるでしょう。

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