2022.04.13

病院で文書管理を効率的におこなう流れと業務改善方法を紹介

病院で文書管理を効率的におこなう流れと業務改善方法を紹介

病床数が300床以上の病院では、日々大量の院内文書を管理する必要があります。とりわけ大病院の場合は数千種類におよぶ文書を体系化し、効率的に管理していかなければなりません。
病院の文書管理を効率化するには、電子カルテシステムと連動したペーパーレス化が必要です。「院内文書のスキャン」「電子カルテへの転記」の2点をなくすことで、事務作業の無駄を減らせます。

この記事では、病院の文書管理の改善方法や、文書管理を効率的におこなうための流れ、院内文書のペーパーレス化に成功した事例を解説します。

病院の文書管理のあり方とは?ペーパーレス化で事務業務の無駄をなくす

病院の文書管理を効率化するには、院内文書のペーパーレス化が必要です。
しかし、紙の文書をただスキャンするだけでは電子カルテシステムで読み込めないため、根本的な業務改善にはつながりません。ペーパーレス化した院内文書を電子カルテとシームレスに連携できるような文書管理を実現する必要があります。

まずは院内文書を整理し、ペーパーレス化できるものを洗い出す

病院であつかう文書には、たとえば次のようなものがあります。

外来問診 問診票
診療 診断書
自賠責診断書
身体障害者診断書
受診状況等証明書
通院証明書
入院 入院時申込書
誓約書
利用申込書
病衣借用書
同意書(自費同意書)
手術 手術説明書
手術同意書

まずは各部門で管理する必要がある院内文書を整理し、ペーパーレス化が可能なものを洗い出しましょう。
たとえば、外来問診の際に患者様に記入してもらう問診票など、電子カルテで利用する院内文書はペーパーレス化が可能です。

ペーパーレス化が可能な院内文書はタブレットでの利用を検討する

ペーパーレス化が可能な院内文書は、タブレット画面に表示して利用できないか検討しましょう。
たとえば、問診票のデータをタブレット画面に表示し、患者様が専用ペンなどで記入を行う「Web問診」を導入する病院が増えています。この管理方法なら、タブレット画面に入力したデータをリアルタイムに電子カルテシステムへ送り、電子カルテと紐付けることも可能です。
従来の紙の文書をスキャンし、電子カルテに転記するという業務フローと比べて、文書管理をより効率化することができます。

病院の文書管理を効率的におこなう流れ

文書管理を効率化するには、院内文書をデータ化し、「院内文書のスキャン」「電子カルテへの転記」という2つの手間をなくす必要があります。ここでは、病院の文書管理を効率的におこなう流れについて、「外来問診」「入院時」を例に挙げながら解説します。

外来問診の文書管理の流れ

外来問診の文書管理の流れは次の通りです。

  1. 患者様の受付後、タブレットをお渡し
  2. 患者様がタブレット画面で問診内容を記入する
  3. タブレットの返却後、スタッフが入力内容をチェックする
  4. 問診データが電子カルテシステムに連携され、ドクターが参照する

問診票を電子化すれば、従来の紙の問診票を使う業務フローと比べて、診療までの時間を大幅に短縮することができます。また、ドクターがすばやく問診票を参照できるため、よりスムーズに診察を進められます。

入院時の文書管理の流れ

入院時の文書管理の流れは次の通りです。

  1. 患者様の受付後、タブレットをお渡し
  2. 必要な文書を選び、タブレット画面に表示する
  3. 患者様がタブレット画面で必要項目を記入する
  4. タブレットの返却後、スタッフが入力内容をチェックする
  5. 問診データが電子カルテシステムに連携され、受付や病棟が手続きを実施する

患者様が入院する場合、入院時申込書、利用申込書、同意書、誓約書、病衣借用書などをペーパーレス化できます。院内文書のスキャンや電子カルテへの転記が必要ないため、入院までの時間を短縮可能です。

文書管理の効率化やペーパーレス化に成功した事例

病床数384の総合病院Aの事例では、新型コロナに対応した問診票の導入によって、毎月12,450枚分の問診票のスキャン作業や電子カルテへの転記作業が発生しました。
そこで、A病院は10台のタブレットを導入し、患者様が問診票をタブレット上で記入したり、電子サインを行ったりできる仕組みを導入しました。その結果、毎月622時間分の事務作業の削減に成功しました。

院内文書に関する業務を90%削減できるARTERIA

文書管理を効率化するなら、iPadを利用した大規模病院向けシステムARTERIAの導入がおすすめです。
ARTERIAなら、問診票のほかにもさまざまな院内文書を電子化し、iPad上に表示できます。国内全メーカーの電子カルテと連携可能なため、電子カルテへの転記作業が不要になり、院内文書に関する業務を90%削減可能です。
院内文書を紙のイメージのままiPadに表示できるため、既存の業務フローのままシステムを導入可能な点もお客様に選ばれる理由になっています。

【まとめ】
業務改善の一環として、まずは院内文書のペーパーレス化を!

病床数が多い大規模病院では、院内文書の管理に多大な事務人件費が発生します。文書管理の無駄を削減し、業務効率化を実現するには院内文書のペーパーレス化が必要です。
紙ベースで作成した院内文書をスキャンするだけでは、電子カルテへのデータ連携ができません。電子カルテと連携可能な院内運用システムを導入し、「院内文書のスキャン」「電子カルテへの転記」という2つの手間をなくしましょう。

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