2022.04.13
パーソル総合研究所は、2030年に医療・福祉業界で187万人の人材不足が発生すると推計しています。[注1]
少子高齢化が進行し、生産年齢人口の減少が予測されるなかで、医療業界も将来的な人材不足に備えた対策が必要です。そのためには、システム化によって病院業務を効率化し、職場環境を改善することが大切です。
この記事では、優先的に効率化すべき病院業務や、業務改善を実施するときのポイント、病院業務の効率化につながるシステムについて解説します。
目次
病院業務のなかで、どのような業務を優先的に改善すべきなのでしょうか。
真っ先に業務改善の対象となるのは「紙文書」「手作業」が関わる業務です。とくに紙文書のスキャン作業や電子カルテへの転記作業は、病院の事務作業の大部分を占めています。
この2つの業務を改善することで、事務作業と人件費の大幅な削減が可能です。
病院業務のなかでも非効率的なのが、院内文書をスキャンする作業です。とくに病床数が多い大病院では、日々の診療のなかでさまざまな院内文書を取り扱います。
外来問診 | 問診票 |
診療 | 診断書 |
自賠責診断書 | |
身体障害者診断書 | |
受診状況等証明書 | |
通院証明書 | |
入院 | 入院時申込書 |
誓約書 | |
利用申込書 | |
病衣借用書 | |
同意書(自費同意書) | |
手術 | 手術説明書 |
手術同意書 |
院内文書を端末で閲覧するため、紙文書を1枚ずつスキャンしていては事務部門の負担が大きくなります。院内文書の完全なペーパーレス化を視野に入れて、業務改善に取り組む必要があります。
紙の院内文書をただスキャンするだけでは電子カルテシステムで利用できません。院内文書をスキャンしたあとで、必要項目を電子カルテに転記する作業が必要です。
電子カルテへの転記作業は非効率的なだけでなく、入力ミスや転記ミスなどヒューマンエラーの温床でもあります。業務改善を目指すなら、まず紙文書のスキャン作業と電子カルテへの転記作業の2つをなくしましょう。
病院業務を効率化するときのキーワードが「ペーパーレス化」「システム化」です。業務改善のポイントを解説します。
院内文書をペーパーレス化し、PDFファイルなどの電子データで院内文書を作成することで「紙文書をスキャンする手間」がなくなります。
院内文書のペーパーレス化に向けてITシステムを導入する場合は、電子カルテシステムと連携可能な製品を選びましょう。電子カルテとデータ連携ができない場合、電子カルテへの転記作業が発生するため、抜本的な業務効率化につながりません。
院内文書のペーパーレス化と同時に、問診や診療予約をシステム化しましょう。
たとえば、タブレット端末を利用した問診システムを導入すれば、問診にかかる時間を大幅に短縮できます。来院後に問診票を記入するケースでも、患者様の記入から電子カルテとの連携まで数分程度の時間で完了します。
また、インターネットで来院予約が可能なシステムを導入すれば、システム上で診察予約を一元管理できるため、予約管理に関する手間やコストを大幅に削減できます。
病床数384床の総合病院Aの事例では、問診票のペーパーレス化により、病院業務の効率化に成功しました。A病院では電子カルテシステムは導入していたものの、問診システムは導入していませんでした。そのため、問診票をスキャンし、電子カルテに転記する作業が発生していました。
そこで、A病院は電子カルテと連携可能な問診システムを導入し、患者様がタブレット端末で問診票に記入すると、電子カルテシステムに自動でデータ連携されるようにしました。結果として、月間622時間分の業務量の削減に成功しています。
業務改善をお考えの場合は、大規模病院の業務効率化に関する特許を取得したARTERIAモバイルシステムの導入がおすすめです。
ARTERIAでは問診票や診断書、申込書など、さまざまな院内文書をペーパーレス化できます。院内文書のスキャンや電子カルテへの転記の手間がなくなり、事務業務を90%削減することが可能です。
また、ARTERIAなら紙に近いイメージで院内文書をペーパーレス化でき、タブレットとペンで直接書き込みを行うこともできます。既存の業務フローを大きく変更せず、従来どおりの診療が可能です。
少子高齢化が進行すれば、将来的に医療従事者の確保が困難になる可能性があります。早い段階から病院業務のシステム化に取り組み、業務効率化や人件費削減を実現することが大切です。
院内文書のペーパーレス化なら、ARTERIAの導入がおすすめです。院内文書のスキャンや電子カルテへの転記が不要になるだけでなく、用紙代やトナー代といったコストの削減にもつながります。