• TOP
  • 大病院向けコラム
  • 電子カルテと連携できる院内システム一覧|連携するメリットや注意点も解説

2022.12.26

電子カルテと連携できる院内システム一覧|連携するメリットや注意点も解説

電子カルテと連携できる院内システム一覧|連携するメリットや注意点も解説

「電子カルテ」は、診療記録をデジタルデータとして作成・記録し、情報の管理を効率化してくれるシステムです。

電子カルテは他の院内システムと連携でき、連携すると、診療記録や検査データを即座に閲覧・検索できるようになるなど、情報伝達や共有が容易になります。各部門との情報連携のシームレス化により、院内業務の改善に大きな期待ができます。

この記事では、電子カルテと連携できる院内システムや、連携させることで得られるメリットをご紹介します。

電子カルテと院内システムを連携するメリット

電子カルテと院内システムを連携させると、主に以下のようなメリットが得られます。

  • 情報の共有がしやすくなる
  • 記入ミスなどのヒューマンエラーを防げる
  • データを一元管理できる

それぞれ詳しく見ていきましょう。

情報の共有がしやすくなる

電子カルテと院内システムを連携させると、院内全体でリアルタイムにカルテを閲覧できるようになります。診療時に、患者の既往歴や服用中の処方薬などの情報を取得できるのはもちろん、医師間のカルテ共有もスムーズに行えます。

従来の紙のカルテでは、カルテの保管場所から該当患者のカルテを探し出して、院内搬送をしないといけません。電子カルテの導入により、カルテを探す時間や手間の削減を図ることができ、情報取得・共有にかかる負担を減らすことにつながります。結果的に、医師や事務スタッフの業務効率を向上させたり、あいた時間を他の業務に割いたりすることもできるでしょう。

記入ミスなどのヒューマンエラーを防げる

電子カルテを導入するとヒューマンエラーを予防でき、データの変更・修正の効率化が図れます。手書きのカルテでは、記載ミスや誤字脱字が起きることがあります。電子カルテの多くにはチェック機能が備わっているので、ヒューマンエラーの早期発見・修正が可能です。

また、電子カルテと「レセプトコンピュータ(レセコン)」を連携させると、診療報酬や薬価などの変更事項があるときに、片方のデータだけを修正すれば他システムにも自動的に反映されます。

データを一元管理できる

患者の診療記録を管理する「電子カルテ」と、その内容をもとに診療報酬などを管理する「レセプトコンピュータ」の連携により、あらゆるデータを一元管理できるようになります。つまり、医師による診療から会計までに生じた患者情報の管理が、システム内で完結するということです。

院内システムとの連携がなければ、基本的には電子カルテと他システムで異なるデータを扱うことになります。そのため、患者情報や診療報酬などに変更が生じたときは、それぞれのシステムのデータを別々に変更しないといけません。

電子カルテと連携できる院内システム例

電子カルテと連携できる院内システムには、主に以下のようなものがあります。

  • PACS(医療用画像管理システム)
  • 透析管理システム
  • Web問診システム・Web予約システム(※)
  • 決済システム
  • 調剤システム

Web問診機能(ARTERIA)
Web予約機能(ARTERIA)

それぞれ詳しく解説していきます。

PACS(医療用画像管理システム)

「PACS(Picture Archiving and Communication System)」は、X線写真・CT・MRIなどの画像撮影装置の画像データを管理するシステムです。電子カルテとPACSを連携させると、診察室に備えてあるパソコンやタブレットなどの端末から、画像データを閲覧できるようになります。

CTやMRIなどの画像は、患者に現在の状態を説明するためにも役立ちます。患者と一緒に画像を見ながら症状を説明することで患者が治療方針にも納得しやすくなるため、より信頼・安心できる診療環境を作りやすくなるでしょう。

透析管理システム

人工透析を管理する「透析管理システム」と電子カルテを連携すると、診療と透析に関するデータを一元管理できます。患者の身体情報や投薬情報などの透析治療に必要な情報が、電子カルテシステムと透析管理システムで共有できるので、より柔軟で迅速な治療を行いやすくなります。

Web問診システム・Web予約システム

業界初!ARTERIAならWeb問診システム・Web予約システムと電子カルテの連携が可能です。「Web問診システム」や「Web予約システム」を電子カルテと連携させると、患者が入力した情報が自動的に電子カルテに反映されます。

例えば、問診の際は住所・氏名・症状・既往症・服用中の薬などを記載しますが、それらの情報を手作業でカルテに転記する必要がなくなります。予約から診療までの流れがシームレスになるので、カルテを作成する時間と手間を大幅に削減可能です。

■ARTERIAならではの機能について詳しくは以下のページをご覧ください。
ARTERIAのWeb問診システム
ARTERIAのWeb予約システム

決済システム

「決済システム」と電子カルテの連携は、電子カルテと紐づいた「レセプトコンピュータ」への連携につながります。これにより、電子カルテの情報をもとにした診療報酬明細書の作成に加えて、決済までの流れがシステム内で完結します。

キャッシュレス決済に対応している決済システムであれば、患者が診療後に会計を待つ必要がありません。会計時のミスを予防できるうえに、つり銭補充のような事務作業も軽減できるため、受付業務の効率化やコスト削減が可能です。

調剤システム

電子カルテと「調剤システム」の連携は、調剤システムと紐づいた「オーダリングシステム」との連携にもつながります。オーダリングシステムは、医師や看護師からの指示を電子データとして管理、および処方箋を作成するシステムです。調剤システムは、このオーダリングシステムで入力した処方箋から、処方薬を調剤します。

処方箋の作成や調剤では、ヒューマンエラーが起きやすい傾向があります。電子カルテと調剤システムなどを連携させると、処方ミスを防ぐ「飲み合わせチェック」をシステム上で行えるなど、より安全な診療体制の構築が可能です。

電子カルテと院内システムを連携する際に注意すること

電子カルテと院内システムを連携するときには、主に以下のような注意点があります。

  • 全てのシステムと連携できるわけではない
  • システムとの連携時に費用が発生することがある
  • セキュリティ対策が必要

それぞれ詳しく見ていきましょう。

全てのシステムと連携できるわけではない

電子カルテは、全ての医療情報システムと連携できるわけではありません。どの開発事業者が提供している電子カルテシステムかによって連携できる院内システムは異なりますし、システム同士の相性で不具合が出るケースもあります。

電子カルテを導入・検討する際には、「効率化やデジタル管理化が必要な業務」と「連携させたい院内システム」を洗い出し、適切な電子カルテシステムを選定することが不可欠です。

システムとの連携時に費用が発生することがある

電子カルテや、すでに導入している医療情報システムの種類によっては、システム連携時に追加費用が発生することがあります。連携費用は、基本的には電子カルテ側と既存システム側の双方に発生し、連携させるシステムの範囲が広ければ、それだけコストも高額になります。システム連携の費用対効果を見極めながら、連携させるシステムを検討するのがポイントです。

セキュリティ対策が必要

電子カルテと他の院内システムを連携させると、膨大な量のデータをシステム間で共有することになるため、個人情報の漏洩リスクが生じます。病院では患者の極めて個人的な情報を扱うため、強固なセキュリティ対策が必須です。

セキュリティリスクは、院内ネットワークへの外部からの攻撃だけではありません。カルテ情報を誤って外部に持ち出してしまうなど、勤務するスタッフの過失で個人情報が流出してしまうこともあります。そのため、セキュリティ強度の高いシステムを選ぶことはもちろん、システム運用に関するスタッフへの教育を徹底することも重要です。

電子カルテと院内システムの連携が業務効率化につながる!

電子カルテと他の院内システムの連携で得られるメリットや、連携できるシステムの種類について解説しました。電子カルテを各システムと連携させることで、情報管理と共有の円滑化や、ヒューマンエラーの予防などが行いやすくなり、院内全体の業務効率化につながります。

ただし、電子カルテは全てのシステムと連携できるわけではないことや、情報漏洩を防ぐためのセキュリティ対策が必要な点は押さえておきましょう。

電子カルテと医療情報システムの連携なら、情報をリアルタイムに連携できるARTERIAがおすすめ

電子カルテと、Web問診システムおよびWeb予約システムを連携させるなら、iPadによる病院効率化システム(特許取得)、『ARTERIA』(アルテリア)がおすすめです。

患者がiPad上に入力したデータは、電子カルテ(他システム)にリアルタイムに反映され、また、受付スタッフや看護師も、iPadから電子カルテシステム上の患者データにアクセスし、簡単に指定の患者の選択・入力などが可能です。

患者向け画面は高齢者でも簡単に使えるよう設計されており、ご好評をいただいています。ARTERIAのWeb問診システムを電子カルテにシステム連携した事例(池上総合病院様/384床)をご覧ください。

WorkVisionは、ITシステムの専門家として50年以上の実績があり、全国の大規模病院へ電子カルテや基幹システムなどの導入を行ってきました。電子カルテの導入を検討している方は、ぜひARTERIAの導入もご検討ください。

ARTERIAの大きな特長の一つは、既存の業務フローを変えずに導入できる点です。院内文書をそのままシステムに取り組むペーパーレス化システムWeb予約システムなど機能も豊富に備えておりますので、院内の事務業務効率化についてお悩みの方は、ぜひご相談ください。

■ARTERIAの特徴は以下のページでも詳しくご紹介しています。
ARTERIAが選ばれる理由

関連記事